2017年5月7日

電子ピアノの選び方

電子ピアノ(デジタルピアノ)はYAMAHA(ヤマハ)やKAWAI(カワイ)やRoland(ローランド)Casio(カシオ)などのメーカーから販売されており、それぞれ特徴あります。また価格の安いものから高いものまで様々です。

電子ピアノにはさまざま機能が搭載されていますが、聞き慣れない専門用語がたくさん並べられていて戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ここでは、電子ピアノのご購入を検討されている方のために、電子ピアノを選ぶときのポイントをできるだけ分かりやすく順を追ってお伝えしたいと思います。

皆さまが自分に合った電子ピアノを見つけられたら嬉しく思います。

 

電子ピアノと本物のピアノの違いは?

電子ピアノを購入する前に、まず、電子ピアノと本物のピアノの違いを理解しておきましょう。

こう言うと「電子ピアノを買うんだから別に生ピアノのこと知らなくてもいいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、基本的に電子ピアノはどれだけ本物のピアノに近づけられるかという思想で作られています。なので電子ピアノと本物のピアノの違いを知ることがよい電子ピアノを選ぶための重要な知識となります。

ここでは、電子ピアノと本物のピアノの違いの中でも、特に重要と思われる音の出かたの違い鍵盤のタッチの違いの2つの違いについて、説明させてもらいます。

音の出かたの違い

電子ピアノの本物のピアノの一番の違いは音の出し方の違いです。

本物のピアノの場合、鍵盤を指で押し、その力でハンマーを動かして弦を叩いて音を出します。

すると、弦を叩いた振動が響版を伝わります。また、直接叩いた弦だけでなく、それ以外の弦も共鳴するので、音がいくつも複雑に交じり合って独特の響きを生み出します。

画像は管理人のピアノです。白いやつがハンマーです。鍵盤をたたくとハンマーが上に上がって弦を叩いて音が出ます。

ピアノ弦ハンマー

一方、電子ピアノには弦がありません。電子ピアノの場合、鍵盤を指で押すと、センサーがその動きを探知します。すると、動きを探知したセンサーが電子音源を発音させます。そしてその音はスピーカーを通して出力されます。

 

鍵盤のタッチの違い

次に鍵盤のタッチの違いです。本物のピアノの場合はアクションと呼ばれる打鍵機構を通して、指の動きをハンマーに伝えます。(動画が「アクション」の動きです)

一方、電子ピアノには弦がありませんので本物のピアノと同じアクションはありません。そこで、各電子ピアノメーカーは本物のピアノの「アクション」に近い打鍵のタッチが感じられるように様々な工夫をこらしています。

画像はKAWAIさんの電子ピアノ「CA67」のWEBページから引用したものです。「グランドフィールアクションⅡ」という鍵盤タッチの機構です。生ピアノの「アクション」に構造が似ていますね。

 

電子ピアノと本物のピアノの違いまとめ

以上、電子ピアノと本物のピアノの大きな違いをご説明させていただきました。 一般的に、電子ピアノの性能の良し悪しは本物のピアノとの違いをいかに縮められているかが基準になっていると考えられます。

 

電子ピアノのメリットとデメリット

ここをご覧になられている皆様は、すでに電子ピアノを購入されるご予定である方も多いと思いますが、電子ピアノを購入することにまだ不安を抱えておられる方もいらっしゃると思います。
そこで、生ピアノと比較した、電子ピアノのメリットとデメリットをご説明させていただこうと思います。

電子ピアノのメリット

価格が安いので気軽にピアノを始めやすい

「ピアノを始めてみたいけど、続くか心配」、「子供がピアノやりたいっていうけど続くかどうか心配」といった悩みをお持ちの方でも、電子ピアノであれば価格的に敷居が低いので始めやすいです。

調律が不要

本物のピアノのように調律を行う必要がないため維持費が安くつきます。「本物のピアノだと維持費がかかって大変そう」という方にはお勧めです。

音量調整が可能・ヘッドホンが使える

音量が調整できるので近隣への騒音を気にされる方にはお勧めです。また、夜間でもヘッドホンを着用すれば近隣への迷惑を考えずにすみます。

※ただし、ピアノの音は消せても、打鍵の振動やペダルを踏んだときの振動は残りますのでそこはご注意下さい。

詳しくは ピアノの防音対策どうすればいい?にまとめていますので、そちらをご参照下さい。

電子ピアノのデメリット

耐久性

本物のピアノであれば、きちんとメンテナンスしてやれば何十年(極端にいえば100年)でも使えますが、 電子ピアノはあくまでも電化製品ですので、およそ10年〜15年くらいが寿命だと思います。

本物のピアノとの違和感

皆さんよく気にされるのは「普段、電子ピアノで練習していると、本物のピアノを弾くときにうまく弾けないのではないか?」ということだと思います。

管理人の感覚では、程度の差はあれどやはり多少の違和感はあります。どちらかというと電子ピアノで弾くほうがうまく弾けているように感じます。

でも最近の電子ピアノは本当に性能が良くなっていますので、上位モデルになればなるほど、その違和感は感じなくなってきます。

「本気でプロを目指す」とか「音大に入学する」とかでない限りは、それほど神経質にならずとも、最近の電子ピアノなら十分な演奏を楽しむことができる思います。

管理人の感覚だと、だいたい10万円以上の電子ピアノを購入しておけば、将来本物のピアノに買い換えた場合でも違和感が少なくてすむと思います。

 

電子ピアノの選ぶときのポイント

それでは、いよいよ電子ピアノを選ぶときの具合的なポイントをご説明したいと思います。

鍵盤の仕様

鍵盤の数が88鍵あるか?

本物のピアノであれば通常、鍵盤の数が88鍵あります。電子ピアノを購入する時も88鍵ある方がよいでしょう。88鍵を全て使う曲というのはあまり弾かないものですが。よほど値段の安いものでない限りは88鍵ついています。

エスケープメント(レットオフフィール)付か?

これが非常に重要の要素です。本物のピアノは鍵盤をゆっくりと弱い力で押し込んでいくと、途中で鍵盤が重たくあり、その後すっと軽くなる特有のクリック感があります。これを「エスケープメント」と言います。

これは生ピアノのハンマーアクションの構造から生まれるものですが、電子ピアノでも「エスケープメント」のタッチ感を得られるように、各電子ピアノメーカーがそれぞれ工夫を凝らしています。最近では、比較的安価なモデルの電子ピアノでも「エスケープメント」が搭載されているモデルが多いです。

KAWAIさんは「レットオフフィール」、その他のメーカーでは「エスケープメント」と呼ばれています。

アイボリータッチ(象牙調仕上げ)か?

象牙仕上げとは、汗や水分で指先が滑らないような素材で作られた鍵盤のことです。指先が鍵盤に心地よくフィットするので、気持ちよく弾くことができるでしょう。

木製鍵盤か?

電子ピアノの鍵盤はプラスチック製鍵盤と木製鍵盤の2種類あります。本物のピアノの鍵盤は木製鍵盤ですので、木製鍵盤のほうがより本物のピアノに近い鍵盤タッチの感触を味わえるでしょう。

 

ペダルの種類

3ペダルあるか?(ダンパー、ソフト、ソステヌート)

ピアノには3つの種類のペダルがあります。

ピアノのペダル

一番右のペダルが「ダンパーペダル」で、打鍵した音を伸ばすことができます。電子ピアノでは「サスティンペダル」 とも呼ばれます。

また、上位機種になると、本物のグランドピアノと同じように「ハーフペダル対応」となっている機種もあります。「ハーフペダル」とはペダルの踏み込み加減で、音の伸び具合が調整できるというものです。

一番左のペダルが「ソフトペダル」で、音量を減少させることができます。「弱音ペダル」とも呼ばれます。

真ん中のペダルが「ソステヌートペダル」で、特定の音のみ伸ばしたいときに使います。

一番使用頻度が高いのは、ダンパーペダルで、一般的にペダルを踏むといえばダンパーペダルのことを指します。初心者の方であれば「ソフトペダル」と「ソステヌートペダル」を使用する機会が少ないかもしれませんが、上達してきたときに、これらのペダルがあると演奏の表現の幅が広がりますので、あるに越したことはないでしょう。

 

音の出かた

88鍵ステレオサンプリングか?

88鍵ステレオサンプリングとは、生ピアノの88鍵ある鍵盤を1本ずつステレオ・サンプリングして作りあげたピアノ音源のことです。より正確で豊かな音の響きを実現することができます。

最大同時発音数は?

最大同時発音数は、同時に鳴らすことのできる音の数を表します。64音、128音、192音、256音などが一般的です。「鍵盤の数が全部で88鍵なので、64音でも十分足りるのではないか?」と思われるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。

まず、鍵盤を1つ押したときに、ステレオでの発音となるので2つの音がでます。これだけで、同時に押せる鍵盤の数が32になります。

次に、ペダルなどを踏んで音の伸ばすときには、その伸ばしている音の余韻も表現する必要があるので、さらに音の数が必要になります。

このように考えていくと、以外と同時発音数というのはたくさん必要なのだなと分かりますね。とはいえ、最低でも64音あれば、あまり複雑な曲を弾くのでない限り問題なく曲を弾くことができると思います。より正確で豊かな音を求められる方であれば最大同時発音数が多い機種を選べばよいと思います。

スピーカー数は?

スピーカー数は2、4、6などが一般的です。スピーカー数が多くなれば、音の出し方に幅が出てきますので、より生ピアノに近い音の出し方をすることができるでしょう。また、KAWAIさんのフラッグシップモデル「CA97」などのように、一部の上位モデルでは生ピアノ同様に、響板を振動させて音を響かせる響板スピーカーシステムを搭載しているものもあります。

電子ピアノ メーカーの特徴

YAMAHA(ヤマハ)

ヤマハさんは本物ピアノを製造しているメーカーなだけあり、電子ピアノにもこだわりを感じる作りになっていると感じます。

ラインナップも豊富で、基本性能を重視したモデルや電子ピアノならではの付加機能(液晶モニタ、演奏支援・練習支援機能、インターネットやスマートホンへの接続機能など) が搭載したモデルなどラインナップが様々です。知名度は抜群で国内で電子ピアノトップシェアを誇るメーカーです。電子ピアノを知らない人でも「クラビノーバ」という言葉は効いたことがあるのではないでしょうか。

同じくピアノメーカーである、カワイさんの電子ピアノと比較すると、「音はまろやかで明るい」「タッチは軽め」といった特徴があるように思います。

KAWAI(カワイ)

KAWAIさんも、本物のピアノを製造しているメーカーなだけあって電子ピアノにもこだわりを感じる作りになっていると感じます。

他のメーカーに比べると、電子ピアノならではの付加機能(液晶モニタ、演奏支援・練習支援機能、スマートホンやインターネットに接続できる機能など)は劣る感じがしますが、ピアノとしての基本性能に関してはとても優れている機種が多いです。

ラインナップは他のYAMAHAやローランドさんと比べると少なめな感じがしますが、その分、他メーカーの同価格モデルと比較して、基本性能に優れている機種が多いように感じます。ですので「お値段が安くて基本性能が高い電子ピアノが欲しい。付加機能はあまり必要としていない」という方には特にお勧めできるメーカーです。

同じくピアノメーカーであるYAMAHAさんの電子ピアノと比較すると、全体的に「音は重厚」「タッチはやや深め、重め」「黒鍵は、細め、短め」といった特徴があるように思います。

Roland(ローランド)

ローランドさんは日本を代表する電子機器メーカーです。本物のピアノを製造しているメーカーではありませんが、シンセサイザーなどの電子機器を長年作ってきたノウハウをもとに、電子ピアノを作っています。

軽やかな鍵盤タッチで電子機器メーカーならではの、心地よい響き、豊かな表現力が特徴です。

CASIO(カシオ)

カシオさんは日本を代表する電子機器メーカーです。本物のピアノを製造しているメーカーではありませんが、シンセサイザーなどの電子機器を長年作ってきたノウハウをもとに電子ピアノを作っています。

少し前までは、カシオさんといえば電子キーボードなどを製造していて、どちらかというと電子ピアノを製造しているメーカーというイメージが薄かったのですが、最近のカシオさんの電子ピアノは鍵盤タッチや音など素晴らしく、他メーカーに引けをとらないものだと感じます。

最近では「C.ベヒシュタイン」と共同開発した「セルヴィアーノ グランド ハイブリッド」シリーズなども販売されており、カシオさんの電子ピアノに対する本気な姿勢が感じられます。

KORG(コルグ)

コルグさんは日本を代表する電子機器メーカーです。本物のピアノを製造しているメーカーではありませんが、シンセサイザーなどの電子機器を長年作ってきたノウハウをもとに、電子ピアノを作っています。

コルグさんの電子ピアノは、スマートでスタイリッシュなデザインのものが多いです。また、お値段も安価なモデルが多いです。安価ながらも、鍵盤のタッチや音はなかなか頑張っているのではないでしょうか。

ただ、管理人の主観で言うと、5万円前後の安いモデルは本物のピアノと比較してかなりの違和感を感じると思いますのでお勧めではありません。

「本物のピアノ」を引くというよりかは「スタイリッシュ」に引くというイメージなのではないかなと思います。

 

こちらにメーカー別の電子ピアノ一覧を掲載しましたので、合わせてご参照下さい。
電子ピアノ一覧(メーカー別)



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